コンバージョンを取れるSEOと取れないSEOの違いとは
SEOの究極の目標とは「コンバージョンをとる」ことにあります。
検索順位が上がろうともコンバージョンがとれないのでは意味がありません。
しかし、SEOを意識するばかりに、コンバージョンが取れないになっているページをよく見かけます。
これはSEOを勉強した方などがよく陥る落とし穴といえるでしょう。
では、コンバージョンが取れるページ、取れないページはどのように違うのでしょう。
そして、コンバージョンが取れるページはどのように作ればいいのでしょうか。
1.問題解決の方法を提示することが鍵である
1−1.ダメな例と良い例から考える
ダメな例と良い例を並べて書いてみるとよくわかるでしょう。
ここではノートパソコンを入れるビジネスバッグをPRするページを例に比較してみることにします。
例1)
- 内容量約30リットルの大容量を確保。
- メインとなるポケットには横幅40cmまでのノートパソコンが入ります。
- また低反発ウェーブフォームを使用し、衝撃からの保護と驚異の軽さを実現しました。
- ナノテクノロジー繊維によるIPX6級の防水により大切なパソコンをしっかり守ります。
例2)
- 2・3泊の出張ならこなせる内容量30リットルの大容量。
ノートパソコンにプラスして、弁当箱やランチジャーもスマートに収納でき、カタログ類、書類、雑誌なども一緒に入れることが可能です。 - 横幅40cmまでのノートパソコンが収まります。15インチノートパソコン、例えばMacBook Pro 15インチやモニター15.6インチのテンキー付きモデルのパソコンでも入ります。
- うっかり床に無造作においてしまったり、満員電車などで壁や柱にぶつかってしまった際にも、大切なノートパソコンをしっかり守る、低反発ウェーブフォームをクッションとして使用。クッション性に優れかつ軽量なバッグです。
- ホースで水をかけても内部まで水が浸透しないIPX6級の防水性能。台風・ゲリラ豪雨などの風雨の強い時、傘を忘れた時にノートパソコンや、大切な書類をしっかり水から守ります。
どちらが良い例でしょうか?
いうまでもなく例2ですね。
ではなぜ例2がよいのでしょうか。次の節を読む前に少し考えてみてください。
1−2.ユーザーにとっての問題解決を提示するとはどのような意味か
近年はコンテンツSEOという言葉が流行していて、検索順位を上げるために多くの文字数を書けばいいという風潮があります。しかし、これは間違いです。
前述の2つの例を見比べた時に、
「例2)の方が文章が長いから検索順位が上がりやすいから優れている。」
と思われた方もいるかもしれません。しかし、そう思われた方は考え方がSEOに毒されています。一旦、SEOという言葉を忘れることをお勧めします。
文章が長いからではありません。例2)はPRしたい商品が、ユーザーにとってどのような問題について解決してくれるかを、提示しているから優れているのです。
1.の部分だけ比較してみましょう。
例1)内容量約30リットルの大容量を確保。
例2)2・3泊の出張ならこなせる内容量30リットルの大容量。ノートパソコンにプラスして、弁当箱やランチジャーもスマートに収納でき、カタログ類、書類、雑誌なども一緒に入れることが可能です。
例1は容量が大きいということは伝わりますが、では30リットルという容量はどれくらいなのか?が具体的にはわかりません。
例2は容量が具体的にどれくらいなのか、その容量によってどのようなことが可能になるのかが詳しく述べられています。
- 出張用のバッグを探していたが、これならノートパソコンも保護できるし良さそうだな。
- 今は弁当箱を入れるためにバッグをもう一つ持っていっているので、一つにまとめたいと思っていたが、これなら解決するな。
- パソコンも入れてカタログ類を入れるとギュウギュウで、カタログが折れ曲がってしまうことがあるから、両方共余裕をもって収納できるバッグが欲しかったがこれなら良さそうだ。
例2のような情報が提供されていれば、このようなバッグが欲しいと思っている人は、かなりの確率で購入するはずです。逆に例1の文章しかなければ、せっかく集客できたとしても購入につながる確率は著しく低くなると考えられます。
1−3.商品の特徴そのものにユーザーは興味はない
販売する側は例1のような、商品の特徴だけをユーザーに伝えようとしてしまいます。
- 「低反発ウェーブフォームを使用している」から衝撃に強い
- 「ナノテクノロジー繊維」を使って防水している
- 「IPX6級の防水」性能がある
どうだ、すごいだろう!と言いたいわけなのでしょうが、ほとんどのユーザーにとってはこれらは全てどうでもいいことなのです。その技術、性能そのものではなく、それがどう役に立つのか?が問題であるわけです。
これは笑い話のように見えるかもしれません。しかし、Amazon.comの商品説明などを見てみると、例1のような説明をしているページを非常に多く見かけることができます。
2.問題解決の方法を提示することでSEOによる集客もうまくいく
2−1.検索意図に完全に合致するから集客できるし購入につながる
検索するということはどういうことでしょうか?
「自分の知りたい情報を、インターネットから見つけたい」
これが検索という行為の目的です。これは問題解決にほかなりません。
- 2・3泊の出張ならこなせる内容量30リットルの大容量。
ノートパソコンにプラスして、弁当箱やランチジャーもスマートに収納でき、カタログ類、書類、雑誌なども一緒に入れることが可能です。 - 横幅40cmまでのノートパソコンが収まります。15インチノートパソコン、例えばMacBook Pro 15インチやモニター15.6インチのテンキー付きモデルのパソコンでも入ります。
- うっかり床に無造作においてしまったり、満員電車などで壁や柱にぶつかってしまった際にも、大切なノートパソコンをしっかり守る、低反発ウェーブフォームをクッションとして使用。クッション性に優れかつ軽量なバッグです
- ホースで水をかけても内部まで水が浸透しないIPX6級の防水性能。台風・ゲリラ豪雨などの風雨の強い時、傘を忘れた時にノートパソコンや、大切な書類をしっかり水から守ります。
この赤文字のところを見てください。
これは何か問題を抱えている人が、問題を解決するための情報を探すために検索しうるキーワードです。
「3泊 出張 パソコンバッグ」
「弁当箱 ノートパソコン バッグ」
「MacBook Pro 15インチ 出張 バッグ」
「満員電車 クッション バッグ」
「ゲリラ豪雨 防水 バッグ」
「バッグ 傘 忘れ ノートパソコン」
問題解決を提供することに主眼をおいて情報を提供すると、これらの検索ニーズにこたえることができます。
これらのキーワードの検索数は微々たるものでしょう。ほとんどゼロといっていいぐらいです。しかし、これらのキーワードの組み合わせパターンはおびただしい数にのぼります。
検索数の少ないキーワードをロングテールキーワードといいます。
ロングテールキーワードによる集客は一般的にコンバージョン率(購入や問合わせにつながる確率)が高いことが知られています。それは検索するユーザーの問題意識がはっきりしているためで、その問題に的確にこたえさえすればコンバージョンがとれるからです。
ロングテールキーワードからの集客は決して少ないものではありません。多くの集客ができ、コンバージョンにもつながるのです。
2−2.検索エンジンからも評価されやすい
検索エンジンは情報が充実しているページを評価します。
ユーザーにとって有用な情報を詳しく提供すると情報量が充実します。
ただ単に長く書くのが正しいのではなく有用であることが条件です。
ユーザーが求めている情報を提供することはまさに有用であるという条件を満たす行為です。
結果として検索エンジンから評価され、様々な検索キーワードでの順位の上昇が起こるのです。
3.終わりに
特徴や技術ではなく「どのように役に立つのか。」をよく考えて情報を作れば、コンバージョンをとることはそれほど難しくはないのです。
これから作成しようとする情報については、ユーザーにとってどのように役に立つのか?を意識して作ってみてください。
ここでは販売をコンバージョンとしていますが、実はファンを増やすためのコンテンツについても同じことがいえます。
ユーザーにとっての問題点があり、解決策を示すことでファンを増やすことができます。
「販売ではその製品を買うことによって解決する。」
「情報提供では情報を知ることによって解決する。」
という違いに過ぎないのです。
追伸
アイキャッチ画像はマックス江崎氏ですが、この間当社のセミナーでお会いしました。
すごく鍛えていて大胸筋がすごいのにびっくりしました。それなのに、非常に物腰が柔かく、おだやかで写真の印象とは非常に違ったのが印象的です。