「3ドルあればベストセラー作家になれる?」他 マーケター必見海外記事3本
「ベストセラー作家」が書いた本なら面白いに違いない!
そう思っていたのに本を読んでがっかりしたことはありませんか?
実はベストセラー作家という肩書は簡単に手に入れることができるのです。
洗練されて外見が良いものが増えてきている世の中ですが、実は企業も消費者も中身を重視する方向に歩みつつあります。
企業が消費者視点の姿勢になり、消費者だって企業の嘘には騙されにくくなってきている。
本当に良いものを求めるようになりつつある中で、自分自身の中身も重要になる?
今回はそんな世の中の傾向を、海外で話題になっている記事を3本紹介しながらお伝えします!
1.3ドルと5分でなれる「ベストセラー作家」
引用: What Does It Take to Be a ‘Best-Selling Author’? $3 and 5 Minutes.
「ベストセラー作家」という肩書の基準ってなんなんだろう?
そう疑問に思ったことはありませんか?
ベストセラー作家の○○先生と聞くと「この人の書く本は面白いのだろう」と思う人も多いと思います。
この肩書にはそれだけの信頼感があると言ってもいいでしょう。
この記事ではその肩書がいかに嘘にまみれたものであるのかが実践を交えて紹介されています。
「アマゾンベストセラー」という称号
アマゾンで電子書籍を買ったことのある人なら「ベストセラー1位」というタグを見たことがあると思います。
この本は人気なのだ、と素直に考えてはいけません。
このタグ、電子書籍を利用するといとも簡単に獲得できるのです!
筆者は3ドルと5分でベストセラー作家になることができたと主張しています。
そのやり方は以下の通りです。
・適当に文章を書く(一文でも可)
・アマゾンにアップロード
・値段を最低額に
・カテゴリを、最も人気のなさそうなマニアックなものにする
・友達にでも購入してもらう
これだけで自分の出版した本に「ベストセラー1位」のタグをつけることができました。
アマゾンは本のカテゴリーごとにベストセラー本を認定します。
それを利用すれば、たったの3冊売るだけでカテゴリで1位になれるというのです。
しかもその3冊のうち2冊は自費購入です。
筆者は実際に自分のプロフィールに「ベストセラー作家」という肩書を加えています。(元記事ページ下部)
ベストセラー作家という言葉が意味を失ってきているということを告発するためです。
「作家や読者が求めるべきものは空虚な肩書ではなく、本の内容だ」と作者はまとめています。
ベストセラーが良い本とは限らない
人々やシステムを騙して名声を得ることは可能ですが、それは一時的なものに過ぎません。
本当に人の心に残るものには中身が伴っているものです。
これは出版業界だけではなく、世の中全体に言えることではないでしょうか。
2.”消費者の自己実現”をブランド力に
Marketing
引用:Branding self-development: purpose gets personal
「この商品を買えばあなたの生活の質が上がる」
「このサービスを使えばビジネスの効率が上がる」
なんていううたい文句に疑問を持ったことはありませんか?
実は、企業もそういったキャッチコピーが現実にそぐわない現状を改善しようと動き始めています。
嘘を売るのではなく、消費者が求めているものに合わせる
記事ではイギリス発祥のスポーツブランドReebokの”Be more human”キャンペーンを紹介しています。
スポーツブランドといえば「より速く走る」「より強靭な体を手に入れる」ことを宣伝している会社が多いかもしれません。
そんな中Reebokは「適度な運動をする習慣を身につけることによって、より人間らしい生活をしよう」と、このキャンペーンを通して消費者に呼びかけているのです。
屈強なアスリートになることは素敵な目標です。
しかし漠然とした意味で良い人間になるという目標の方が、消費者の求めるものに合っているということです。
少し利他的なマーケティング
完全な利他主義ではビジネスとして成り立ちません。
利他主義と利己主義をバランスよく組み合わせることは可能です。
同じくイギリスの保険会社AVIVAのキャンペーンも紹介されています。
自らのWebサイトにて「安全運転確認アプリ」を配信し、少し前に話題になりました。
アプリを起動して約300mほど走ると、運転手の安全度を計ることができるというアプリです。
このキャンペーンを通じて人々に安全運転を促すことができるのはもちろんのこと、会社のイメージアップにもつながります。
車両保険も扱っているAVIVAとしては、交通事故が減れば利益も上がります。
人々の「より快適な生活を手に入れたい」という漠然とした欲求をみたして、さらに会社と社会の双方に利益をもたらすことを可能にしました。
消費者と企業は何を求めているのか
実際に消費者は自己実現を求めているのか?という問いに明確な答えはないでしょう。
しかし企業のこういった傾向は人々の害とならないことは確かです。
消費者の目線がより重要な意味を持ち始めているなか、世界中の企業はどういった方向に進んでいくのでしょうか。
また革新的なキャンペーンが行われるかもしれないと思うと、期待が高まりますね!
3.おやつを多く欲しがる子供。給料を多く欲しがる大人。
引用: Study: Stubborn Kids Are More Likely to Be Successful
子供が言うことを聞かなくて困っている。
そんな親御さんに朗報です。
あなたの子供は将来、お金持ちになる可能性が高いという研究結果が出ているのです。
反抗的な子供がお金持ちに
約700人を対象にした研究では、彼らが9歳の頃から40歳になるまでを観察しました。
彼らがどれだけ勉強熱心か、誠実か、反抗的か……
数多くの項目を調べた結果、「親の言いつけもルールも無視する子供が勝ち組になりやすい」ことが判明しました。
この研究をわかりやすくまとめると「大きなクッキーを欲しがる子供は、大人になると高い給料を欲しがるようになる」のだそうです。
反抗は成功の兆し?
反抗的な子供は負けず嫌いで、他の子供よりも上に立とうとします。
その結果成績も上がり、良い進路に進めるということです。
もしかしたら給与交渉の際に反抗的な態度を活かして、より高い月給を勝ち取ることができるのかもしれません。
ルールを無視して不正にお金を手に入れている可能性だって否定できないでしょう。
しかし人よりも高いところを目指すというのは、成功を目指すうえで重要な要因です。
反抗的な子供をどう扱うか
もちろん反抗的な態度があれば必ず成功するわけではありません。
両親の知性や経済状況が子供の成功を後押しするという研究結果もあります。
今回の研究は、成功を形作る要因のひとつに「反抗的な態度」があるという意味でしかありません。
しかし「反抗的な態度」というのは言い換えれば「強い意志」のことです。
聞き分けのない子供だって、中身はしっかりしているのかもしれません。
自分の子供が反抗的でも悪いことばかりではないと考えると、子供のわがままを見る目も変わることでしょう。
4.終わりに
いかがでしたか?
企業の方向性、消費者が求めるもの。
中身を重視する流れが始まりつつあり、自分の子供だって実は成功のカギを握っているのかもしれない。
何事も見た目通りとは限らない。
当たり前のようなことですが日頃忘れがちかもしれません。
見た目も大事ですが中身だってとても大事なのだと、たまには思い出してみてはどうでしょう!