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なぜ伝わらない?!英語プレゼンで大事にしたい5つのポイント

作成日:2015.10.06

最終更新日:2015.10.12

カテゴリー:Tips

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企業のグローバル化が進み、ビジネスシーンにおいて英語プレゼンの機会が増えています。

しかし、日本語のプレゼンは経験があるから・・・と、英語でプレゼンを行ってみたものの、うまくいかなかったという経験はないでしょうか?

日本語と英語ではプレゼンの仕方が違う、ということは何となく想像がつくかもしれません。ですが実際、何が違って、どんな風に変えればよいのかわからないという方も多いはず。

この記事では、英語でのプレゼンを成功させるために、特に大事にしたい5つのポイントを紹介していきます。また、3章では英語プレゼンの効率的な練習方法も解説します。

英語プレゼンの基本的な構成とポイントを押さえることができるので、英語プレゼンについてもっと知りたい方や、準備に困っている方は、ぜひ参考にしてください。

1 日本語と同じだと伝わりづらい英語プレゼン

「プレゼン内で説明したはずの内容について、質問をたくさん受けてしまった」というのはよく聞く話です。
つまり、説明したはずの内容が相手(聴衆)に伝わっていないのです。

なぜ日本人の英語プレゼンは伝わりづらいのでしょうか。
大きな理由は、次の3つにあると考えられます。
・日本語と英語のプレゼン構成の違い
・日本語ならではの表現を使ってしまう
・日本人と欧米人のプレゼンに対する考え方の違い

一つずつ詳しく説明します。

1-1 「起承転結」はダメ?! 構成の違い

日本人の場合、幼い頃より「起承転結を意識しろ」と教育されています。
それはプレゼンでも同様のようです。

「起」でテーマの導入をして「承」で主題を展開、「転」で視点を変えて話を盛り上げ、「結」で全体をまとめて締めくくる、という構成が日本語プレゼンの主流です。

それに対して、英語のプレゼンは「序論」「本論」「結論」の3つのパートで構成されており、話の展開の仕方が異なります。

「序論」でテーマ導入と共に何を伝えたいのかという「結論」の内容を提示。「本論」で自分の考えを展開していき、「結論」で改めて主張を述べてまとめる、という構成で話が進められます。

日本語プレゼンでは序盤のほとんどが前置きや状況説明なので、話し手が何を言いたいのか伝わりづらいといった問題が生じます。

また、起承転結の構成には英語プレゼンの構成にはない「転」の部分があり、全く違う視点の内容が急に入ってくるので、聞き手に混乱を招くようです。

1-2 日本語ならではの表現

日本人のプレゼンがネイティブに伝わりづらい原因は、日本語ならではの表現を直訳してしまうことにもあります。

例として分かりやすいのが、日本特有の前置きの挨拶。

たとえば「ただいまご紹介にあずかりました、〜と申します。」というのを「I am〜 who has just been introduced.」と訳したり、「よろしくお願いいたします」を「Thank you in advance.」や「Nice to meet you.」と直訳したりして冒頭で言ってしまいがちです。
ですが、これらの表現はネイティブからするととても不自然です。

プレゼンのはじまりでは、「Hello, everyone. Thank you very much for coming today.」というように、簡単な挨拶と発表の機会を与えてもらったことへの感謝の気持ちを伝えましょう。

日本語と英語では、それぞれの文化や考え方に基づいた異なる表現があります。その点に気づかず日本語をそのまま直訳してしまうことも、日本人のプレゼンが伝わりづらい原因の1つと言えると思います。

1-3 プレゼンに対する考え方

日本人のプレゼンを見ていると、ただ原稿やスライドを読んで事実の羅列をしている、ということが非常に多いです。

一方、欧米人はジョークをうまくプレゼンの中に取り入れてその場を和ませたり、映像や音楽を使ったアッと驚く仕掛けを入れてみたり。対象の聞き手や人数、状況に応じた話し方で自身のプレゼンをしっかりと「演出」しています。

欧米人は、プレゼンを感情をも取り入れた「パフォーマンス」の場として捉えています。
そのため、ただ単にアイディアや考え方を発表・説明することの多い日本人のプレゼンからは、なかなか気持ちが感じられないようです。

2 英語プレゼンで大事にしたい5つのポイント

日本語と同じように行っていては、なかなか伝わりづらい英語プレゼン。

そんな英語でのプレゼンで、「ここは絶対に押さえておきたい!」という5つのポイントをご紹介します。

2-1 目的を明確にしよう

細かい内容や構成を組み立てる前に、まずはっきりとさせておかなくてはいけないことがあります。
それは「何のためにプレゼンをするのか?」ということです。

何を、いつ、どこで、誰に、どのように、なぜ伝えるのか。
この点をよく考えましょう。

例えば、「取引先の会議室での商品販売のためのプレゼン」と「一般公開された場で新商品を紹介するプレゼン」。
目的が違えば、提供する情報、話し方、作成する資料だけでなく、結論である「何を伝えたいのか」というところまで変わってきてしまいますよね。

何よりも先に、まずは何のためにプレゼンをするのか、目的を明確にすることが大切です。

2-2 3つのパートで構成しよう

1章で少しふれたように、英語のプレゼンは「序論」、「本論」、「結論」の3つのパートで構成することで、相手に伝えたいことがしっかりと伝わるプレゼンに変わります。

伝えたいことを聞き手にしっかりと伝えるためにも、この3つの構成に沿ってプレゼンを組み立てるようにしましょう。

1.序論:Introduction

聞き手の関心を集められるかが決まる序論は、プレゼンの構成の中でとても重要なパートです。序論では、以下3点を押さえておくとよいでしょう。

・ 聞き手の注意を引く(挨拶、自己紹介など)
・ これから何について話すのか、プレゼンのテーマと目的を伝える
(例)
Today, I would like to talk about〜.
The purpose of this presentation is to explain〜.

・ プレゼンの概要(本論で説明するメインポイント)を述べる
(例)
There are three points I’d like to talk on this presentation.
The outline of this presentation is as follows.
First,〜. Then,〜. Finally,〜.

2.本論: Body

序論で述べたメインポイントを、さまざまな根拠や理由を用いて詳しく説明していくのが本論です。本論は、以下の点を考慮して構成するとより説得力のある内容になります。

・ 値段や割合、時間、距離といった数字や統計のデータ、または数字で表すことのできないようなものは実例を挙げて根拠の信頼性を高める

・ 転換語や転換フレーズをうまく使い、メインポイントを順序に沿って分かりやすく説明する
(例)
I’d like to start by〜.
First、Next、After、For example、As a result
First point is〜. Second point is〜.
Let’s move on to the next point.

3.結論:Conclusion

結論では本論の説明を要約し、「結局何を言いたかったのか」ということを改めて述べます。

・ 序論でも触れた概要を繰り返してプレゼンをまとめる
・ 全体を通して聞き手に強調したいことを伝える
(例)
In conclusion、In summary、To summarize

・ プレゼンを聞いていただいたことのお礼を言う
(例)
Thank you for your listening.
Thank you very much.

2-3 声をフル活用しよう

英語のプレゼンで有効に活用したいのが「声」です。

話すスピードや声の大きさに気をつける、ということは言うまでもありません。さらに、声をうまく使って変化や抑揚を持たせることができれば、聞き手に「ここは大事!」と強調することができます。

変化の持たせ方としては、3つの方法が挙げられます。

・ 言葉やフレーズにアクセントをつける
・ 言葉やフレーズを引き伸ばす
・ 言葉やフレーズの直前に間を取る

参考までに、よく声を使って強調される言葉を挙げます。これらは、説明するうえでポイントになることが多い言葉でもあります。

・数字
・インパクトのある動詞(increase、decrease、growなど)
・比較を表す言葉(bigger、better、more beautifulなど)
・ものごとを説明する言葉(big、happy、very、much、tooなど)
・否定語(no、not、never)

声を使って抑揚をつけると、大事なポイントが強調されてより分かりやすいプレゼンになります。声もどんどん活用して、メリハリのあるプレゼンを作り上げましょう。

2-4 非言語コミュニケーションで説得力を高めよう

言葉と同じくらいのメッセージ性を発揮できる「非言語コミュニケーション」(言葉以外の手段によるコミュニケーション)は、英語のプレゼンでとても重要視されています。

ジェスチャー(手の動き)

強調したい部分にジェスチャーを入れると、大事なポイントが分かりやすくなります。
また、さまざまなジェスチャーを取り入れることで、聞き手の興味と関心を保ち続けることにも繋がります。

アイコンタクト

聞き手としっかり向き合ってアイコンタクトを取ることで、「これを伝えたい!」という気持ちが聞き手に伝わります。
資料やスクリーンだけ見て話すというのは避けましょう。会場のあちこちに目を向けながら、聞き手一人一人と数秒間ずつアイコンタクトできるよう心がけます。

姿勢

肩の力を抜いて、堂々とリラックスした状態でプレゼンが始められればベスト。背筋を伸ばすだけでも、自信があるように見えます。
プレゼン中、動きすぎると聞き手の注意がそちらに向いてしまうので、動きをつける際は注意が必要です。
また、場所と目的に合った髪型や服装をしているかという点もチェックしましょう。

もともとジェスチャーやアイコンタクトがあまり得意ではない日本人。どちらかというと苦手、という方のほうが多いかもしれません。
でも、非言語コミュニケーションを巧みに取り入れたプレゼンは、聞き手に強い印象を与えられます。ぜひ意識してみてください。

2-5 ビジュアルエイドをうまく活用して内容を補足しよう

「ビジュアルエイド」とは、図やグラフ・写真など、話の内容を分かりやすくするために用いる資料です。

言葉で表現しきれないことを一瞬にしてカバーしてくれるので、英語でのプレゼンが不安な方は特に、ビジュアルエイドをうまく活用することをお勧めします。

ビジュアルエイドを準備する際のポイント

・スピーチを補足できる最低限の量でシンプルにまとめ、詰め込みすぎない
・文字を入れる際は、できるだけ短い文章で見やすい大きさにする
・言葉で伝えるのが難しいことを図や表にする
・写真や映像はたくさん使わず、厳選したインパクトのあるものを使用する
・重要な部分やメモしてほしい内容は、配布資料として準備する

<ビジュアルエイドを説明する際に使える表現>
This chart shows〜. Let me show you〜. Take a look at this slide.

3 英語プレゼンをうまくするための練習方法

英語プレゼンの成功の鍵は練習量にあると言っても過言ではありません。鏡の前に立って、自分が実際にどう見えているのかを自分自身でチェックしながらひたすら練習しましょう。

効果的な練習法

(1)プレゼンで実際に話す言葉を文字に書き起こす

(2)できた原稿を声に出して読み、不自然な部分や言いにくい部分がないかチェック(必要があれば修正)
※書き言葉ではなく、話し言葉ということを意識すると良いでしょう

(3)原稿をしっかりと見える大きな文字でプリントアウトし、アクセントや文の区切り、ビジュアルエイドが入る場所にチェックを入れる

(4)実際にプレゼンする時と同じように、ビジュアルエイドの切り替えも入れながら、時間を計って話す練習をする(場合によっては原稿を手直し)
※パソコンやプロジェクターなどを使う場合は、実際に操作しながら練習しましょう

(5)原稿は「メモ」という位置付けにできるまで練習する
※慣れてきたら、原稿は要点だけまとめて箇条書きにしておくと、文字だらけの原稿で今どこを話しているか分からなくなったということがなくなります

練習する際は、先に述べた「英語プレゼンで大事にしたい5つのポイント」がしっかり押さえられているか確認しましょう。

1. 目的に沿ったプレゼンになっていますか?

2. 「序論」、「本論」、「結論」の3部構成になっていますか?

3. アクセントや間を取るなど、声をフル活用できていますか?

4. ジェスチャー、アイコンタクト、姿勢といった非言語コミュニケーションを意識していますか?

5. プレゼンをしっかりサポートするようなビジュアルエイドを使っていますか?

とにかく練習することが英語プレゼン成功への近道です。これまで述べてきたポイントをしっかり押さえてコツコツと練習を続ければ、必ず上達していきます。

4 まとめ

英語でプレゼンをする際に大事にしたい5つのポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

英語のプレゼンは、日本語のそれとは異なる点も多く、慣れるまではなかなか思った通りにはいかないかもしれません。

でも、とにかく練習を続けることで、ネイティブにもしっかり伝わるプレゼンへと成長していきますよ。

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