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大切なものは「愛」である。ナチュラルリンク獲得の基本的な考え方

作成日:2016.06.16

最終更新日:2016.06.16

カテゴリー:SEO

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まず結論から述べておきます。
価値あるナチュラルリンクを得るためにもっとも重要なものは、「愛」です。

きわめて抽象的な結論ですが、これはすべてに共通する根本的な部分です。
「敬意」や「真心」といった表現でも構いませんが、とにかく心を尽くすことが重要だ、ということです。

とはいえ、これだけでは本質が伝わらないので以下で詳しく解説していきます。
「ナチュラルリンクとは何か、なぜ重要なのか」という根本的な部分をまず明確にし、その後にナチュラルリンクを獲得する基本的な考え方と手法を紹介していきましょう。

最後まできちんと読んでいただければ、最初に述べた結論の意味が伝わるはずです。

1.ナチュラルリンクと人工リンク

1-1.ナチュラルリンクとは何か

ナチュラルリンクとは、Webサイトに対して貼られた自然なリンクのことです。

自然なリンクとは、「ページの検索順位を操作しよう」という作為のないリンクです。「自分が読んで面白いなと思った記事を紹介する」「補足説明として引用したページを紹介する」といった、ごく自然な理由で貼られたリンクのことを指します。

1-2.人工リンクとは何か

ナチュラルリンクの真逆の概念として、自作自演で作成する「人工リンク(不自然リンク)」があります。
こちらは、被リンク数とページの重要度に相関性があると考える検索エンジンの仕組みを悪用して、順位を不当に操作する目的で作成されたものです。かつては「SEO業者」を名乗る業者の多くが、こういった自作自演の人工リンクを販売していました。そのため、「SEO=リンク販売」と認識している人もまだ多いようです。

私自身の見解としては、人工リンクはSEO(検索エンジン最適化)ではありません。
ユーザーにとって不必要なコンテンツを無理やり検索上位に押し上げることは、最適化とは真逆の行為だからです。

また、人工リンクには常にペナルティの危険性が付いて回ります。
ペナルティとは検索エンジンから「検索順位を下げる」「インデックスを削除する」などの措置をとられることであり、これを受けるとWeb集客に壊滅的なダメージを負うことになります。

「当社のリンクは安全です」と主張する業者もいますが、営利目的で販売されるリンクに安全なものはありません。2016年現在、人工リンク施策はリスクとリターンがまったく見合わないので、購入しないことを強くおすすめします。

2.ナチュラルリンクの重要性

Googleは被リンクを評価しなくなった、というデマ情報が出回ったことがありますが、そんなことはありません。また、SEOにおける被リンクの位置づけが低下したという考え方もありますが、こちらも正しいとは言いがたいものです。

「被リンク」は、2016年現在もSEOにおいて重要な要素です。
著しく価値が低下したのは「被リンク全体」ではなく、先述した「人工リンク」のみです。
ナチュラルリンクは未だに重要な指標として生き残っています。

よくある誤解として、「Googleは被リンクではなくコンテンツの中身を評価するようになったので、もうリンクは必要ない」というものがあります。しかしこれは間違いです。
Googleの技術は年々上がり続けていますが、まだコンテンツの正否を判断できるレベルまでは達していません。

例として、下の文章を読んでみてください。

タラバガニ1匹を殻ごとキッチンタイマーで叩いてつぶします。
つぶしたタラバガニを電子レンジに移します。
生クリーム200cc・卵2個・砂糖大さじ5・オリーブオイル300cc・パン粉100gを加え、湯煎しながらトロリと角が立つまでよく混ぜます。一口大に丸めて串に刺し40度の油で120分揚げます。
皿に盛って青のり、ハバネロソース、細かくちぎったキッチンペーパーをたっぷりふりかけて完成です。

どう読んでもおかしな文章ですが、Googleはまだこれを「おかしな文章である」と判断することはできません。上記文章は私が過去に執筆した記事の一部分ですが、「タラバガニ ハバネロソース」というキーワードで検索すれば、未だに検索上位に該当記事がヒットします。

このように、検索エンジンは情報の正誤を判断することはできません。
コンテンツの内容そのものは評価の対象になりますが、それのみで検索順位を決定することはできないのです。

人間が見て有用であるか否か?それを判断するための指標として、被リンクは重要な評価指標として変わらず存続しています。
被リンクを集めているページは、「人間が見ても役に立つ、正しい、面白い」という評価である、と検索エンジンは判断するのです。

検索エンジンからの集客を求めるのであれば、ナチュラルリンク獲得にむけた施策はまだまだ必要だといえます。

詳細記事:被リンクによるSEOは終わったという誤解と重要である理由

3.ナチュラルリンク獲得の基本的な考え方

それでは、Web集客を考える上で重要なナチュラルリンクを獲得するためにはどうしたらいいのでしょうか?
考えられる方法を3つ紹介してみましょう。

  • 知り合いに頼んでリンクを貼ってもらう
  • 良質な記事やブログを積極的に紹介する
  • ソーシャルメディアで好きなブロガーにアプローチする

これらは手軽に実行できますし、やってみると楽しいことでもあります。
しかしそれぞれ注意点もあるので、ひとつずつ解説していきます。

3-1.知り合いに頼んでリンクを貼ってもらう

知り合いに直接お願いすることは、リンクを得るもっともシンプルで確実な方法です。

個人ブログなら友人や家族に頼んでみてもいいですし、企業サイトなら取引先にお願いして「取引先一覧」などに掲載してもらってもいいでしょう。

ただし、ひとつ注意するべきことがあります。
それは、「相手のWebサイトに掲載する必然性のないリンクを依頼してはならない」ということです。
「必然性のないリンク」、すなわち「クリックする価値のないリンク」です。

たとえば、あなたが「タラバガニのレシピ」に関するWebサイトを運営していたとします。
この場合、作成する記事は「タラバガニの鍋のレシピ」や「タラバガニの香草焼きのレシピ」などでしょう。
これらの記事のリンクを、法律事務所の無料相談ブログにお願いしたらどうなるでしょうか?

ほとんどの場合貼ってもらえないと思いますが、仮に貼ってもらえたとしましょう。
しかし著作権侵害事例がまとめられた記事の末尾に、なんの脈絡もなく「おいしいタラバガニのレシピはこちら。なんでもタラバガニ.com」というリンクがあったとして、はたしてそれはユーザーの役に立つのでしょうか?

意味もなく貼られたリンクはスパムと同じです。ユーザーにとってなんの役にも立ちません。
ユーザーにとって価値がないだけでなく、こういったリンクは検索エンジンからスパムだと判断されます。ユーザーの利便性も検索エンジンからの評価も低下するので、相手と自分のWebサイトのユーザー層を考えて依頼するべきです。

SEOの本質は、ユーザーに対する配慮です。
人間だけではなく「検索エンジン」という特殊なユーザーへの配慮が必要である点がやや複雑ですが、一般的なユーザビリティの配慮と本質的に大きな違いはありません。

ユーザーにとって役立つものを提供する、読んでくれた人に対して少しでも報いようとする、という姿勢が大事です。
「これは大丈夫かな?」と疑問に思ったときは、まず「これを実行したらユーザーにとって有益なのか?」と考えるようにしましょう。

3-2.良質な記事やブログを積極的に紹介する

自分が読んで「素晴らしい!」と思った記事を自分のブログで取り上げて、積極的に紹介しましょう。

「面白かった」「ためになった」という感嘆の念や感謝の気持ちがあれば、それを素直にソーシャルネットワークや自分のWebサイトに書く。
良質だと感じたコンテンツに対して、率直に心からの感想を述べる。
そのように書かれた文章は、元々のコンテンツ作成者の心を動かします。自分の記事を取り上げてもらって嬉しいと思わないブロガーは、まずいません。

私もときどき記事の感想をもらいますが、記事をよく読んだ上で自分なりの考えを伝えてくれたり、詳細を補足してくれたりするととても嬉しいものです。
そうやって接してもらえると、相手の記事を読みにいき、そこに気になる記事があれば紹介したくもなるのです。

「紹介されるに足る質の高い情報を発信する」という前提条件はありますが、それができればこの手法は非常におすすめです。
良質の記事からの1本のリンクは、100本のゴミリンクに勝ります。

なお、同じ原理で、むやみにコメントして無差別にトラックバックURLを貼るような行為はやめましょう。迷惑ですし、逆効果です。
自分が読んで本当に良いと思ったものだけを紹介する、ということがこの手法の肝です。記事を書いた相手に対する敬意が必要だということですね。

3-3.ソーシャルメディアで好きなブロガーにアプローチする

TwitterやFacebook、Google+といったソーシャルメディアで好きなブロガーにアプローチする試みは、とても有効です。
遠慮する必要はないので、どんどん声をかけてみましょう。

「あなたの書いたこの記事のこんなところが好きです、こんな風に非常に役に立っています」という心のこもったコメントは、とても嬉しいものです。また、丁寧なコメントを度々もらっていると、その相手に親近感を持つようにもなります。
次第に、相手のブロガーが自分のブログ記事にリンクしてくれたり、紹介してくれたりするようになるはずです。

ただし、やはり発信する情報の質が重要で、紹介するに値する記事を書くことが大前提です。
また、ブログで紹介するときと同様に、もっとも大切なのは相手に対する敬意や感謝だということを忘れてはいけません。

ソーシャルメディアでの交流は、義務感があると煩わしいものです。
また、その義務感は確実に相手へと伝わります。
そうなってしまえば逆効果でしかありません。自分は疲れますし、相手にも不快な思いをさせます。

「ナチュラルリンクを獲得する手法」ではあるものの、まずは「リンクを得る」という目的意識を捨ててみましょう。それでも声をかけたいと思った人、素晴らしいと感じた記事を書いた相手に、心を込めてアプローチすることが重要なのです。

4.最後に|心を動かすには愛がいる

ナチュラルリンクを獲得する秘訣は「真心を込めること」。
言い換えれば、「愛すること」です。

画面の向こう側にいるユーザーを想像して、少しでもその人の役に立つ記事を作る。
良質な記事を書く人に対して、敬意と感謝の念を持って接する。
ごくごく当たり前のことですが、これがもっとも大事なことなのです。

上辺だけの言葉で心は動かせません。
「愛の反対は憎しみではなく無関心」とよく言いますが、相手に対して無関心であることは、字面だけでも伝わります。記事を読んでくれた人からの真摯なコメントと被リンク目当ての適当なコメントは、必ず見分けられます。
「ああこの人は私の記事を読んでもいないのに、リンク欲しさにコメントを送ってきたんだな」と思うと、本当につまらない気持ちになります。

良い記事を書く人を敬愛し、コメントやピンバックを送りましょう。
拡散している記事でも間違いを発見すれば、それをきちんと指摘しましょう。

このようなことを丁寧に繰り返していると、結果として品質の高いナチュラルリンクを得られるようになるのです。

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