どのようなドメイン名を使えばSEO観点から有利か
「どのようなドメイン名を使ったらSEOで有利になるでしょう?」
という質問はいつまでたってもなくならないです。そして訊かれる内容はいつも大体同じなので、一問一答式で一度答えておこうと思います。
目次
1.ドメイン名に検索キーワードを入れると有利か?
2.日本語ドメインは有利か?
2−1.日本語ドメインのデメリット
2−2.日本語ドメインは結局使うべきなのか
3.中古ドメインを使うとSEOの観点で有利は本当か?
4.日本語をローマ字で表記するか英単語にするか
5.ドメインの種別(.com/co.jp/.net/.org など)による有利不利はあるか
6.まとめ
1.ドメイン名に検索キーワードを入れると有利か?
これは間違いなく有利です。
ドメイン名とはいうなれば商店の屋号のようなものです。
「金町鮮魚店」とあれば魚を売る店であるとわかるでしょう。
鮮魚というキーワードがこの店にとって非常に重要だということが誰にでもわかります。
ドメイン名もこれに似ています。
www.seo-nnblog.com
というドメイン名があったとしましょう。
seoとわざわざドメインの中に入っています。検索エンジンは「このWebサイトにおいてSEOという話題はメインのテーマなのかもしれない」と判断します。そうすると、SEOというキーワードでの順位の上昇が起こりやすくなるわけです。
2.日本語ドメインは有利か?
前述の理由から同様に日本語ドメインはSEOにおいて有利に働きます。
例えば
www.中古自動車販売NN商会.co.jp
といったドメイン名であれば、中古自動車販売というキーワードでの検索での順位の上昇が起こりやすくなります。URLが表記されているページでのインパクトやわかりやすさがあり、SEOの効果もあるので使ったほうが得だとも考えられます。しかし、デメリットもありますので兼ね合いを考える必要があります。
2−1.日本語ドメインのデメリット
2−1−1.日本語の使えないWebサービスがある
海外のWebサービスなどではリンク先に日本語URLを指定したら正しく動作しないサービスもあります。
後述のPunycodeに変換して指定する必要があります。
2−1−2.日本語URLはPunycode(ピュニコード)URLに変換される
ChromeのURLの欄にwww.中古自動車販売NN商会.jpと入力し、その後URLをコピーペーストしてみると、
www.xn--nn-py2co0bm0lpwb52d18k4x3hbqwajgf.jp
というURLに変換されるのがわかるかと思います。これはPunycode(ピュニコード)と呼ばれるものです。
インターネットはもともとURLは1バイト文字(半角文字)だけを扱う仕組みでした。そこに後から2バイト文字(全角)である日本語を導入したために、1バイト文字に変換して扱う仕組みが必要になったのです。
www.中古自動車販売NN商会.jp
というURLは
www.xn--nn-py2co0bm0lpwb52d18k4x3hbqwajgf.jp
というURLに変換されます。
WebサービスによってはURLがPunycodeとして表示されるケースがあるので、そのような場合は覚えにくい、人によってはあやしい印象を与えるURLとして表記されてしまう可能性があります。
2−1−3.メールアドレスには日本語ドメインは使えない
会社の公式Webサイトとして使うような場合であれば、ドメイン名はメールアドレスとしても使うことになるでしょう。しかし、ほとんどのメールソフトは日本語のメールアドレスに対応していません。
info@中古自動車販売NN商会.jp
というメールアドレスに送信しようとしてもエラーになります。
info@xn--nn-py2co0bm0lpwb52d18k4x3hbqwajgf.jp
このようにメールアドレスをPunycodeに変換すれば送信できます。
しかし、このような長いメールアドレスを名刺に印刷するわけにもいきませんし、現実的ではないでしょう。
2−2.日本語ドメインは結局使うべきなのか
私は企業の公式Webサイトのドメインとして使うのは良くないと思っています。
日本の中だけで活動しているとしても、企業活動を続ける上で海外とのやり取りが発生することは往々にしてあります。海外から何か買ったりといったことは、小規模な会社でも起こりうるでしょう。その時にメールアドレスなどが問題になります。
SEOの観点からは以前は非常に有利だったのですが、今日では目に見えるほどの優位はなくなりました。
SEOの観点のみで日本語ドメインにしようと考えているのであれば、それほどの効果はありませんのでやめておいたほうが無難でしょう。
会社の公式のWebサイトと別の製品の特設ページといったWebサイトであれば、日本語ドメインの採用は一考に値すると思います。
3.中古ドメインを使うとSEOの観点で有利は本当か?
確かに利用歴のあるドメイン名を使うと検索順位の上昇が早いことが多いです。
一般的には古いWebサイトほど検索エンジンからの評価が高いからです。
しかし、そうした効果を狙いあえて利用歴のあるドメイン名を取得してサイトを作るケースが多いため、この種の行為は検索エンジンからスパムを疑われる可能性があります。
なので、新しくWebサイトを作る場合はまっさらな利用歴のないドメイン名を使うのが無難です。私の経験では中古ドメインを使って新しいWebサイトを作ったところ、作ったページが全くといっていいほどインデックスされなかった(検索エンジンに登録されなかった)こともありました。
ドメイン名の利用歴はWayback Machineを使えば簡単に調べることができます。
これはWayback Machineで調べた2002年3月27日時点の内閣府のWebサイトの状態です。
このようにドメインがどのように使われていたかタイムマシンのように過去の状態を調べることができるのです。これで調べれば簡単にわかるので、過去に使われていたページは使わないほうが無難です。
4.日本語をローマ字で表記するか英単語にするか
- ローマ字表記
www.chukosha-nn.co.jp - 英単語表記
www.used-car-nn.co.jp
「中古車」というキーワードを狙うならどちらがいいでしょう?という話ですが、SEO的な観点でいえばどちらでも構わないと思います。どちらにしても「中古車」というキーワードをURLに含めていないので大して変わりません。ひょっとしたら違いはあるのかもしれませんが、無視できるほどの差しかないはずです。
5.ドメインの種別(.com/co.jp/.net/.org など)による有利不利はあるか
comドメインがSEOでは有利といわれたりします。
また、政府機関を表すgo.jpは有利などともいわれたりしますが、別にそのようなことはありません。
どのドメインを選んでも原則的には変わりません。しかし、なんでもいいわけではなくブランディングの観点は考慮されなくてはなりません。
あまりマイナーなドメインを選ぶとあやしいサイトと警戒されたり、あるいは外国の会社であると勘違いされる可能性があります。
www.used-car-nn.tw
といったドメイン名を取得したとしましょう。
一体どこの国のサイトだ?と思われたり、自動車といった高額商品を売るサイトであればなおのこと「大丈夫なんだろうか?」といった疑念を少しでも持たれることはマイナスでしょう。
co.jp ドメインは日本国内の法人にしか原則的には付与されないので手堅いイメージを持たれるかもしれません。
インターネットでビジネスを行うならば、.comドメインなどは普通の印象で、これまた無難でしょう。
といったようにブランドイメージで考えるのが重要です。
6.まとめ
ドメインについての様々なよくある質問をまとめてみました。
もし他にもドメイン名について質問があるようでしたら、ソーシャルネットワークかお問い合わせフォームにて連絡をください。随時追記させていただきます。
実際にドメインを取得してみようと思った方は、以下の記事をどうぞ。