独自ドメイン取得サービスとレンタルサーバーの選び方【集客できるウェブサイトを作ろう!】
ビジネスとしてウェブサイトを運営するのであれば、立ち上げ前の準備が非常に重要になってきます。
これまでの記事では、事前にどのような検証が必要かということをお伝えしてきました。
今回は、いよいよウェブサイトを立ち上げるときの解説をしていきます。
ウェブサイトを作るにはさまざまな方法がありますが、筆者のおすすめはWordPressを使用することです。
WordPressは、世界的にもっともメジャーなCMS(コンテンツマネンジメントシステム)で、国内でも使用している人や企業の多いツールです。
シェア率が高いため、運用方法やカスタマイズに関する情報も多く出回っています。
マイナーなシステムを使うよりも、メジャーなシステムであるWordPRessを使ってウェブサイトを作成する方が、その後の運用が楽になる可能性が高いでしょう。
筆者も大小さまざまなウェブサイトをWordPressで運用していますが、その利便性には大変満足しています。
コーディングの知識が極めて高い方は、「自分でコードを書いてFTPでアップロードする」なども選択肢に入りますが、そうでない初心者の方はWordPressの利用がおすすめです。
この記事では、ウェブサイト立ち上げの事前準備最後のステップ、独自ドメインの取得とサーバー選びについて解説します。
WordPressの利用を前提して解説していきますが、それ以外の方法でウェブサイトを作成する場合でも、ドメイン取得とサーバーレンタルは必須事項です。選び方や平均的な費用、具体的なおすすめサービスなどをみていきましょう!
目次
1.独自ドメインを取得しよう!
1-1.ドメイン取得サービスの選び方
1-2.おすすめのサービス紹介
1-3.独自ドメイン取得の初期費用
2.レンタルサーバーを借りよう!
2-1.レンタルサーバーの選び方
2-2.おすすめのレンタルサーバー紹介
2-3.レンタルサーバーの費用
3.まとめ
1.独自ドメインを取得しよう!
ビジネス利用を目的としたウェブサイトを作成する場合、独自ドメインの取得は必須といえます。
すでになんらかのウェブサイトを独自ドメインで運営している場合は、その独自ドメインのサブドメインやサブディレクトリを使ってもいいでしょう。
一方、ブログサービスなどの無料で割り当てられるドメインの使用は避けるべきです。
また、日本語ドメインの使用もできるだけ避けましょう。
ドメインに関するそれぞれの詳細は、下記記事に詳しいのでぜひご覧ください。
ここでは、新規で独自ドメインを取る際の手続きや費用について説明していきます。
1-1.ドメイン取得サービスの選び方
独自ドメインを取得できるサービスはいろいろとありますが、一体どのような基準でサービスを選べばいいのか、初心者にはわかりにくいですよね。
これからドメイン取得にチャレンジするという方は、以下の3項目に着目してサービスを選ぶのがおすすめです。
- 有名なサービスを選ぶ
- 料金が安いサービスを選ぶ
- 使う予定のレンタルサーバーに付帯のサービスを選ぶ
それぞれについて見ていきましょう。
有名なサービスを選ぶ
有名なサービスは、ウェブ上に設定方法などの情報がたくさん存在します。
調べようと思えばかなり細かいことまで調べることができるので、有名なサービスはそれだけで初心者向けだといえます。
料金が安いサービスを選ぶ
独自ドメインの取得料金は、年間数百円から数千円と高いものではありません。しかしそれでも価格差は存在します。
サービス内容が同じなら、安い方がいいですよね。
取りたいと思っているドメインの料金を比べてみるといいでしょう。
使用するレンタルサーバー付帯のドメイン取得サービスを選ぶ
使うレンタルサーバーが決まっている場合、そのレンタルサーバー会社が提供しているドメイン取得サービスを使うのも選択肢のひとつです。
少し料金が割高になる場合がありますが、一般的にサーバーとの連携設定が楽にできるようになっています。
1-2.おすすめのドメイン取得サービス紹介
それでは、実際におすすめのサービスを紹介してきましょう。
今回は、以下の3サービスを紹介します。
- ムームードメイン
- お名前.com
- エックスサーバー
それぞれのサービスの特徴を説明していきましょう。
ムームードメイン
出典:ムームードメイン
有名なドメイン取得サービスです。
広告やアフィリエイトで収益化しているウェブサイトで使用している人も多く、また、企業サイトでもよく使われています。
後述のおすすめサーバー「ロリポップ」や「ヘテムル」と運営会社が同じであるため、レンタルサーバーとの連携設定が簡単なのが特徴です。
ドメイン取得料も安いので、どのドメインサービスを利用していいかわからないという方には、とりあえずムームードメインを選べば大きな失敗はないでしょう。
お名前.com
出典:お名前.com
こちらも有名なドメインサービスです。
ドメイン取得キャンペーンを頻繁に実施しており、キャンペーン期間中の対象ドメインは最安値で30円など、格安で取得できます。
ドメインセット割引やドメイン予約サービスなど種々のサービスも展開しており、将来的に多くのサイトを運営する場合などに重宝するでしょう。
こちらも「お名前.com レンタルサーバー」という同系列のレンタルサーバーサービスがあります。将来的により多くのウェブサイト運営を予定していて、かつ大手のサービスで安心して利用したい、同時に初期費用も抑えたい、という方におすすめです。
XSERVER
出典:XSERVER
レンタルサーバーとして有名なエックスサーバー社ですが、ドメイン取得サービスも一部実施しています。
ドメイン取得の専門サービスではないため、上の2つに比べると料金が若干高く、取得できるドメインの種類も限られています。しかしエックスサーバーでウェブサイトを運営すると決めている場合は、このサービスを利用してもいいでしょう。
エックスサーバーはその性能に定評があり、筆者もおすすめしたいサーバーの1つです。
エックスサーバー使用時に他事業者のドメイン取得サービスを利用した場合は、ネームサーバー(DNS)の設定などが必要になります。しかしエックスサーバー社のドメイン取得サービスを利用すれば、その必要はありません
1-3.独自ドメイン取得の初期費用
独自ドメインには「.com」「.jp」「co.jp」などさまざまな種類がありますが、それにかかる取得料などの費用は、使用するドメインの種類によって異なります。
たとえば、有名な「.com」であれば、最初の1年は1,000円~1,500円ほどで取得できます。
「.jp」や「co.jp」はもう少し高くなり、2,000円~4,000円程度かかります。
他にも、格安で取得できるドメインも存在します。「.xyz」や「.link」などのドメインは見慣れない人も多いと思いますが、このような新しい種類のドメインは初年度数十円程度で取得できることもあります。
多くのドメイン取得サービスは、新規取得時から1年間の費用が安くなるように設定されています。
2年目以降も継続使用する場合は、すこし費用が高くなるので、各事業者の公式サイトでよく確認しておきましょう。
いずれにせよ「独自ドメインを取得すると年間最大数千円ほどのコストがかかる」と認識しておけば、おおむね間違いはありません。
ビジネスの投資として考えれば、そこまで高額ではないでしょう。
2.レンタルサーバーを借りよう!
独自ドメインだけではウェブサイトは作れないので、今度はレンタルサーバーを借りてみましょう。
2-1.レンタルサーバーの選び方
さまざまな事業者がレンタルサーバーサービスを提供していますが、どうやって使用するサーバーを選べばいいのでしょうか。
ポイントは、「費用」と「機能性」のバランスです。
2-1-1.費用で機能性が変わる
レンタルサーバーの費用は、月に数百円~数千円以上とかなり幅があります。
安いサーバーと高いサーバーはなにが違うのでしょうか?
一般的には、値段が違うと以下の5項目に差があります。
- ディスク容量
- マルチドメインの数やデータベースの数
- ファイル転送容量
- サーバーの処理速度
- 電話サポート
それぞれ詳しく解説していきましょう。
ディスク容量
サーバーに保存できるデータの容量です。
高いサーバーは、より多くのデータを保存できるのが一般的です。
最近では、安価でも大量のデータを保存できるレンタルサーバーも多く、データ容量不足が問題となるのは大規模サイトに限られるようになってきました。
まれに高価でもデータ容量の少ないレンタルサーバーがありますが、そのようなサーバーは他の機能に特化して優れていることが多いようです。
マルチドメインの数やデータベースの数
1つの契約でいくつまで独自ドメインを設定できるか、SQLなどのデータベースをいくつ使えるか、という項目です。
多ければ多いほど、1つの契約でさまざまなWordPressサイトを運用できます。
WordPressでサイトを立ち上げる場合、1つのWordPressに1つのSQLデータベースが必要になるので、「WordPressでたくさんのウェブサイトを立ち上げたい!」という方には使えるデータベースの数も大切な要素です。
※特殊な使い方をすると1つのSQLデータベースで複数のWordPressサイトを運用することができますが、ここでは一般的な使い方を想定しています。
ファイル転送容量
ファイル転送容量とは、いわばサーバーの通信路の太さのことです。
これが大きいほど多くのアクセスに耐えられます。
レンタルサーバーは、1日のファイル転送量の上限目安を定めているところが多く、それを超えるとウェブサイトのアクセスに制限をかけられることがあります。
ビジネスサイトの運営者には非常に気になる項目だといえますが、最近のレンタルサーバーは安価なものでも十分なファイル転送量が確保されているので、動画サイトなどの運営でなければ最初はあまり気にしなくてもいいでしょう。
サーバーの処理速度
同じ構造のウェブサイトでも使用するレンタルサーバーによって、処理速度、すなわち閲覧した際の反応速度が違います。
すこし前の記事ですが、「サイト表示が2秒遅いだけで直帰率が50%増加する」というデータがあります。
高価なレンタルサーバーは一般的に処理速度が速く、安価なレンタルサーバーは処理速度が遅い傾向にあります。
ウェブサイトをビジネス利用するのであれば、サーバーの処理速度は非常に重要です。
電話サポート
レンタルサーバーによっては、電話サポートの窓口を設けているところがあります。
これは非常に心強いサービスで、「サーバーに問題が起きた際に電話ですぐ問い合わせできる」という安心感はかなりのものです。
筆者も、何度も問い合わせをした経験があります。
「なぜかサイトが閲覧できない」「ハッキングされてしまった」などのトラブルは、サイトを運営しているとまれに起こります。
趣味のブログであれば「早く回復すればいいな」と考える程度ですが、収益化を前提としたサイトであれば、すぐにでも原因を特定しなければなりません。
そのような場合に、電話で即座に問い合わせできることは非常に助かります。
2-1-2.初心者はなにを基準にサーバーを選べばいいのか?
レンタルサーバーの性能やサービスは、金額によって上記のような項目に差が出てきます。
しかし初心者のうちは、どの項目でどれくらいの数字を目安にすべきか、なかなか判断できないものです。
まずは無理をせずに、予算内のサーバーを選びましょう。
最近は月数百円の格安のレンタルサーバーでもそこそこの機能を備えているため、必ずしも最初から高価なレンタルサーバーを利用する必要はありません。
予算が潤沢にある場合を除いて、ウェブサイトの成長に合わせて段階的にサーバーの機能も上げていくことがおすすめです。
ウェブサイトの種類や更新頻度などによっても変わってくるので、まずは安く使えるレンタルサーバーの中で、外れの少ないものを選ぶようにしましょう。
また、WordPressでのウェブサイト制作を考えている場合は、WordPressが使える環境かどうかもきちんと確認しておきましょう。
2016年4月現在、PHP version 5.6 以上かつMySQL version 5.6 以上のサーバーであれば、WordPressを導入できます。よくわからない、という人は、事前にサーバー管理会社に「WordPressは使えますか?」と尋ねておくといいでしょう。
2-2.おすすめのレンタルサーバー紹介
それでは、実際におすすめのレンタルサーバーを5つ紹介します。
- ロリポップ!レンタルサーバー
- さくらインターネットサーバー
- エックスサーバー
- heteml
- WPXクラウド
最後のWPXクラウド以外は、初心者にもおすすめのレンタルサーバーです。
WPXクラウドはすこし特殊なサーバーですが、今回説明する内容が理解できて、その特性が自分に合いそうだったら、選んでみてもいいでしょう。
それでは、それぞれのサーバーについて詳しく解説していきます。
※注意事項
紹介している金額は、2016年4月27日現在のものです。
税込みか税抜きかによらず、公式サイトに記載されている金額をそのまま記載しています。
月額利用料金とは別に初期費費用がかかる場合もあるので、必ず各公式サイトを確認してください。
ロリポップ!レンタルサーバー
「ムームードメイン」と同じ会社が運営するレンタルサーバーで、WordPressを利用できるコースは月額250円からと格安です。
とりあえずウェブサイトの運用を試してみたい、という方には「ムームードメイン」と「ロリポップ!レンタルサーバー」の組み合わせが簡単でおすすめです。
さくらインターネットサーバー
1996年からサービスを提供している老舗、「さくらインターネット」が提供しているレンタルサーバーです。
業歴が長いぶん知名度もあり、個人から企業まで多くのユーザーが利用しています。
WordPressが使えるコースは月額515円からと安価で、かつ電話サポートが付いているなどフォロー体制も充実しています。
XSERVER
出典:XSERVER
エックスサーバー社はさまざまなブランド名でレンタルサーバーを提供していますが、社名と同じ「エックスサーバー」は月額1,000円から使用することができ、初心者にもおすすめです。
エックスサーバーの特徴は、なんといっても機能性が高いことです。
低価格帯のレンタルサーバーの中では反応速度が高く、ウェブサイトを訪れるユーザーにストレスの少ない閲覧環境を提供できます。
筆者の周辺のアフィリエイターやブロガーの中では、人気ナンバー1のレンタルサーバーです。
heteml
出典:heteml
「ヘテムル」と読みます。
ロリポップと同じ運営会社のレンタルサーバーで、「ムームードメイン」との連携の相性がいいことが特徴です。
ロリポップの上位サーバーだと考えてもいいでしょう。
3か月契約であれば月額1,500円から利用でき、長期であれば利用料が割引になります。
マルチドメイン無制限、ディスク容量256GB、データベース最大100個と、大量のWordPressサイトの立ち上げも可能です。
WPXクラウド
出典:WPXクラウド
エックスサーバー社が提供する、クラウド型のレンタルサーバーです。
非常に特徴的な仕様になっており、一般的なレンタルサーバーとはかなりの違いがあります。
初心者向けではありませんが、ウェブの知識がある程度あればWordPressを使ったサイト立ち上げには非常に有用なので紹介します。
WPXクラウドは、WordPress専用に設計されています。
そのため、WordPress以外のサイトを作ることができません。メールサーバーの機能もないので、メールアドレスを作ることもできません。
制約が多い反面、WordPressが極めて素早く動くように設計されています。
筆者のサイトの中でもっともアクセス数が多いサイトはWPXクラウドで運用していますが、その動作には非常に満足しています。
利用開始時の初期費用がないことも特徴です。
月額500円から試すことができ、段階的に月間2,500万PV程度の規模のウェブサイト向けのプランまで用意されています。
月額500円のプランにも基本サービスとしてデータのバックアップが付随しているなど、最高位のプラント同等のサービスを利用できます。
3.まとめ
独自ドメイン取得とレンタルサーバー契約にかかる費用は、収益を目的としたサイトを立ち上げるのであれば絶対に必要となるコストです。
無駄な出費が発生しないよう、適切なサービスを選びましょう。
費用を掛けすぎてしまうと、そのランニングコストがサイトの運営を圧迫する可能性もあります。
とくにサーバー選びは、ランニングコストの抑制において重要です。
初期のウェブサイトであれば、上に書いたような比較的安いレンタルサーバーで十分に運営可能です。レンタルサーバーに多くの費用をかけるよりも、適切な価格帯のサーバーを選び、浮いた予算を別のところに充てましょう。
サイトの素材作成や取材に予算をかけた方が、ウェブサイトはよりよく成長するはずです。
今回紹介した各サービスであれば、どれも費用が高額になりすぎるということはないはずです。
結局どれを選んでいいかわからない!という場合は、「WPXクラウド」以外のサービスの中から、各公式サイトの雰囲気が自分に合いそうなものを選んでもいいでしょう。
WPXクラウドだけは特殊なサーバーなので、この記事の説明文とWPXクラウドの公式サイトを見て十分に理解できない場合は除外しましょう。
独自ドメインを取得してレンタルサーバーの契約をしたら、いよいよウェブサイトの運営開始です!
レンタルサーバーのマニュアルに沿ってWodPressのインストールをしたら、WordPressの初期設定をして、実際にウェブサイトを作っていきましょう。
これらの記事を参考にして、どんどん集客できるウェブサイトを作っていってくださいね!