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SEOで勝つ!60分で理解するGoogleアルゴリズムの基本知識

作成日:2015.09.14

最終更新日:2016.08.10

カテゴリー:SEO

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アルゴリズムとは検索順位を決定する計算方法のことです。
正しく理解することができれば検索順位を上げたり、検索結果への露出を大きく増やすことができるようになります。

少々面倒かもしれませんが、1時間程度で理解できる内容にまとめておきました。一つ一つは決して難しくはありません。少々長いものの学べばWebでの集客において非常に役に立つ財産となるでしょう。

読むのに要した時間の何十倍も何百倍もの利益をもたらしてくれるはずなので、是非御覧ください。

1.アルゴリズムは検索エンジンの中の最も重要な技術要素である

検索エンジンそのものの性能、言い換えれば検索エンジンがユーザーにとってどれだけ役に立つかは、検索順位の決定をどのように行っているかにかかっています。
かつてはGoogleの他にも多数の検索エンジンがありました。しかし、現在日本国内で使われているインターネット検索エンジンはGoogleしかないといって過言ではありません。世界的にも韓国・中国・ロシアといったごく一部の国を除いてはGoogleの独壇場となっています。

その理由はGoogleのアルゴリズムが優れており、他の検索エンジンの追従を許さなかったためです。

ではGoogleのアルゴリズムとはどのようなものなのでしょうか?
あるキーワードを検索したユーザーに対して、役に立つ順番で表示することを目的としてアルゴリズムは作られています。

つまり、アルゴリズムとはどのように作られていて、どうすればアルゴリズムによって検索結果上位に表示されるページを作れるかなのですが、

あるキーワードで上位に表示させたければ、他の競合のページよりもユーザーに役にたつページを作れ

これだけなのです。

しかし、Googleは人間ではなくコンピュータであるため、人間とは異なった方法でページの価値を判定しています。この方法こそがアルゴリズムなのです。
Googleはページの価値をどのようにして判定しているか?について本質的な部分の動作原理を覚えておくことがSEOで勝つポイントです。

アルゴリズムの枝葉末節の細かい部分は一般的には公開されていません。
また、アルゴリズムの細かい部分は日々改良されています。Googleは年間に500以上ものアルゴリズムの改善を行っていると言われています。ですから、こうすれば順位が上がるといった細かいアルゴリズムを見つけ出そうとしたり、覚えようとすることにはほとんど意味がないのです。

そこで覚えるべきなのは「本質的な部分」なのです。

重要な部分は変化することがほとんどなく、順位計算にとって非常に大きなウエイトを占めいている部分です。これだけを覚えておけば現在十分であり、そして未来においても十分であると考えられるポイントです。

以下に書いているアルゴリズムは、人間が見ても価値があると感じるコンテンツ価値の判断をコンピューターに代替させるとてもうまい方法の数々です。

1−2.アルゴリズムの主な分類

  • ページに対して他のページから貼られているリンクを評価:外部要因を評価するアルゴリズム。
  • ページそのものの評価:内部要因を評価するアルゴリズム。

この2つが通常アルゴリズムといわれているものです。そして、この2つの要因をアルゴリズムに合わせて変化させることによって、検索順位を高めようとする行為がいわゆるSEOです。
しかし、この上記の2つにあてはまらないアルゴリズムがあります。やや例外的ともいえるのですが、しかしこの例外ともいえるアルゴリズムも実は非常に重要です。

2.外部要因を評価するアルゴリズム

2−1.外部要因の基本的な考え方

Googleはページの内部だけではなく、そのページを取り巻く状況を加味して順位を計算しています。
それまで多くの検索エンジンがある中で、比較的後発のGoogleがどうしてこんなに高い評価を勝ち得たのか?それは、この外部要因をアルゴリズムに取り入れたことが、画期的な検索精度の高さにつながったからなのです。

外部要因とは、「他のサイトからどれだけ評価されているか」ということです。
では、Googleはどのようにその評価を判断しているのでしょうか。

論文の価値を判断する際には、どれだけ他の論文から引用されているかが一つの大きな指標となると言われています。多くの論文から引用されている論文は価値のある論文であるだろうという判断です。
Googleは、これと同じように他のページから多く紹介されているページ(リンクされているページ)は価値が高いページであろう考えて、リンクを加味して順位計算を行いました。
その結果、ページの内部だけを判断して順位計算を行った場合よりも、はるかにユーザーにとって有用な検索結果が得られるようになったのです。

他のページからどれだけ多くリンクされているか否か?が順位計算に大きく影響します。

とはいえ、ただ多くリンクされていれば順位が上がるわけではありません。

誰もが知っているような有名なサイトからリンクされればたった1本のリンクでも大きく評価されます。
これに対して、ゴミのような価値しかないサイトからリンクや、検索順位を上げることを目的として張られたリンクは全く評価されません。

これも論文を考えればわかりやすいでしょう。

ある考古学の論文を書いたとします。その論文が世界的に有名な考古学者の論文に引用されたとすれば、たった一回であっても論文は高く評価されるでしょう。

これと同じです。できる限り価値が高いページから、できる限り多くのリンクをしてもらうというのが、外部要因によるSEOの基本的な考え方で、これが「外部施策」といわれるものです。

外部要因は一般的には対象となるWebサイト以外の別のWebサイトからのリンクについて指すのが普通です。
しかし、上記のGoogleのリンク評価の仕組みは自分のWebサイト内であっても同様に成り立つので、ここでは広義の外部要因としてどちらも含むものとします。

2−2.アンカーテキスト

アンカーテキストとはこのようにリンクされているところの文字です。

例)SEOに関する記事一覧

このような文字はSEOの観点から非常に重要です。文字ではなくて画像でリンクしている場合はalt属性の中に入っている文字がアンカーテキストになります。
検索エンジンはなるべく人間と同じような観点から、それぞれのページに書かれているテーマや価値を把握しようとします。人間はアンカーテキストを見て、リンクされている先のページに何が書かれているのかを把握してクリック、あるいはタップします。つまり、アンカーテキストとは、

そのリンク先のページに何が書かれているかを一言で表現したもの

といえるわけです。
だから、リンク先のページについて、検索順位が上がって欲しいキーワードをアンカーテキストに含んでやると、順位が上ががるのです(必ずではないですが)。

具体的にいえば「Topへ戻る」といったアンカーテキストを使うことを避け、「SEO情報TOP」といったアンカーテキストにした方がいいのです。これは最も基本的かつ最も重要なSEOのテクニックです。
上記の例であれば、リンク先のページについて「SEO」「SEO 記事」といったキーワードでの検索順位の向上に寄与します。

しかし、アンカーテキストについて過度に意識してはなりません。SEOのために過剰にアンカーテキストに対象キーワードを埋め込むといったことをすると、ユーザーが見て不自然なリンクになります。

例えばこういうリンクです。

佐倉市自転車屋NNサイクリングTOPへ戻る

「佐倉市 自転車屋」というキーワードで上位表示させたいと考えると、こんなアンカーテキストにしてしまうことがあります。これはSEOを覚え始めた人が陥りがちな大きな落とし穴です。
ただ単にトップに戻るためのリンクがこんなリンクだったら不自然ですよね。
人間が見て不自然と思うような施策は検索エンジンからも不自然に見えます。この種の不自然な対策はSEOにとってもマイナスに働く可能性が高いと覚えておいてください(佐倉市というのは私の出身地なのでそれ以上の意味は特にはありません)。

たった1本のリンクだけで悪影響が出ることはまずありませんが、この種の不自然な対策は積み重なると悪影響が出る可能性が高いのです。

詳細記事:アンカーテキストは最初にSEOで覚えるべき最重要技術

2−3.コンテンツマッチ

リンク元ページとリンク先ページの関連性をコンテンツマッチといいます。
ページAの中で扱っているテーマがSEOの話題だったとします。ページAにリンクしているページBの中で扱っているテーマがSEOの話題であったとすると、コンテンツの合致度が非常に高いといえます。このような場合、ページAに対してページBのリンクによって「SEO」というキーワードでの順位での大きな良い影響があります。
その逆にページBの中のテーマがカレーライスの作り方であれば、コンテンツの合致度がほぼゼロであるため、ページBによって、「SEO」というキーワードでの順位での影響は非常に小さいものになります。

2−4.PageRank

Googleが記憶しているすべてのページはすべてGoogleからの個別の評価を持っており、これをPageRankといいます。
評価は0〜10まであります。Googleが認識していないページもしくは検索結果から削除したページは0ではなくて「なし」になります。2013年まではPageRankをGoogleは公表していました。

Google PageRank Checker

このようなツールを使うと、個々のページのPageRankを知ることができました。
本来は日々、刻々と様々なページのPageRankが更新されているのですが、ユーザーには不定期ではあるものの更新された情報が提供されていたのです。しかし、2013年12月の更新を最後に2015年の現在に至るまで全く更新されていません。
現在はPageRankがどうなのか知るすべはありませんが、このような評価によって検索順位に影響があることはアルゴリズムの中で重要な要素です。

ちなみに、更新されていないものの最終の更新データによれば、

  • PageRank10
    http://twitter.com Twitter
  • PageRank9
    http://www.google.com Google
    http://www.facebook.com Facebook
  • PageRank8
    http://www.yahoo.co.jp Yahoo!Japan
    http://www.keio.ac.jp/index-jp.html 慶応大学
  • PageRank7
    http://www.u-tokyo.ac.jp/index_j.html 東京大学
    http://www.rakuten.co.jp/ 楽天

といった感じです。
PageRankが1違うと評価は6倍違うともいわれています。
PageRankが2違うと36倍も評価が違うということです。ごくごく普通の企業が運営しているWebサイトのPageRankはだいたい3ぐらいです。上記のようなWebサイトに対してGoogleからの評価が非常に高いことがお分かりいただけるでしょう。

PageRankはどのようにして決まるのでしょうか?

リンクされているページの数とページの質です。

ザックリいうと、前述の仮定が正しいならばPageRankが1のページから6本のリンクを得るのと、PageRank2のページから1本のリンクを得るのとでは同じ価値があります。どのようなページからどれだけリンクを得られたかによってPageRankは決定されます。

ここから、

「PageRankを上げるためには、できるだけ評価の高いページから、できるだけ多くリンクをしてもらえ」

という結論が導かれます。

2015年現在において、PageRankは順位計算においてそれほど大きな要因ではないのですが、PageRankを高めることは依然として重要です。

ではPageRankを高めるためにはどうするか?
役に立つ・面白いコンテンツを作ることはとても重要なのですが、これはあくまで前提にしか過ぎません。
コンテンツができたら、ソーシャルネットワークを(FacebookやTwitterなど)を使って紹介するのが現代のSEOです。良いコンテンツであれば、様々な人がリンクを張ってくれて紹介してくれるでしょう。

現代のSEOにおいてソーシャルネットワークの運用は必須だといえるのですが、このような理由によるものです。

でも、他の人がリンクを張ってくれるかどうかは不確実です。たった一つ、PageRankという概念を知っていると順位上昇に寄与する確実な手法があります。
これは自分のWebサイトの中で行うものです。

検索上位に表示させたいページは、トップページからリンクをしろ

出来る限りPageRankの高いページからリンクをしてもらうのが良いと書きました。
ほどんどの場合、WebサイトのPageRankはトップページが一番高いです。
だからトップページからリンクをするのです。

2−5.リンクジュース

Aというページからリンクした場合、このページの価値が100だとします(PageRankを量で言い換えた場合)。
そのページにリンクが10箇所あったとすると、100÷10で単純計算すると10個のリンク先ページに10ずつページ価値を渡します。
リンクが50箇所あったとすると、単純計算ではリンク先に2ずつページ価値が渡ることになります。

ページ価値がこのようにリンク先にそれぞれ分配される仕組みは「リンクジュース」と俗に呼ばれています。リンク先に価値が渡ることを「リンクジュースが流れる」といった表現を使います。この分配の仕組ですが、実は単純計算ではありません。リンクが複数あった場合に、Googleはそれぞれのリンクをユーザーがクリックするであろう確率をシミュレートして決定します。
簡単な言葉で言い換えると、

「ユーザーが多くクリックするであろうリンクに多くの価値を渡す」

のです。ですから上位表示させたいページへリンクをする場合は、

  • クリックするであろう位置にリンクを置く
  • 目立つように大きくする

といった対策が有効なのです。

最後にリンクジュースに関して勘違いされがちなことを一つ付記しておきます。
リンクをすると、ページ価値(PageRank)が外部のページに流出してしまう。と、思っている方が結構いらっしゃいますが、そんなことはありません。リンクをしてもページの持っている価値そのものに増減はありません。

2−6.リンクペナルティに気をつける

リンクが増えれば検索順位が上がる。これは真実です。
なので、これを利用して自分で別のWebサイトを作り、そこからリンクすることで順位を上げようとする行為はGoogleが禁止している事項です。Googleはこれまでこの種の検索順位を不当に操作しようとする行為を検出するために非常に多くの労力を費やしてきました。
そして、2015年現在ほぼこの種の行為によって、検索順位を上げることは無理といえる状況になりました。順位が上がらないだけではなく、むしろ積極的にペナルティを課し順位を大きく下落させることが多くなっています。これをリンクペナルティといい、一度このような状態になると検索結果からの集客はほぼ見込めなくなります。

このように順位を上げることを狙ってリンクを行うということはリスクが大きく、かつ順位が上がる可能性も少ないので行わなってはなりません。

関連記事:被リンクによるSEOは終わったという誤解と重要である理由

2−7.外部要因で検索順位を上げるための外部施策のまとめ

以前はPageRankが順位計算において非常に重要な要因でしたが、現在はその割合は小さくなっています。
個々のキーワードでの順位計算に関係するコンテンツマッチ、アンカーリンクといったアルゴリズムが重要であるといえます。
出来る限り「関連性があり」「価値が高い」ページから、「数多く」検索キーワードを含むアンカーテキストでリンクする、してもらうことが外部施策の基本の考え方です。
とはいえ、検索順位の上昇を図ることを目的として外部のサイトからリンクすると、リンクペナルティを受ける可能性がありますので、このような外部施策に手を出してはなりません。

3.内部要因を評価するアルゴリズム

3−1.内部要因の基本的な考え方

検索キーワードについてどれだけ役に立つか?をWebサイト内の要因によって判断して順位計算を行うのが内部要因です。
役に立つページを作り、そのページの内容を正しく検索エンジンに伝えてやるというのが内部要因によるSEOです。内部要因に着眼したSEOを「内部施策」といいます。

一番重要な考え方は検索をする人には「検索意図」があり、検索意図を検索エンジンは理解して合致するページを上位に表示しようとすることです。

3−2.文章のテーマを把握するアルゴリズム「共起語分析」

「カレーライス レシピ」

という検索キーワードの例です。このキーワードが含まれる二つのページがあったとします。

1)「昨日テレビでたまたま見たカレーライスのレシピがすごく美味しそうだった。忘れないうちにメモしておこうと思ったら、携帯が鳴って・・・。それで、電話が終わった時には忘れちゃった(涙 以下略」

2)「インド人もびっくり超本格インドカレーレシピ。麻布あの有名カレー店のシェフ秘伝のスパイスの調合。スパイシーで深いコクがあるのに、飽きがこない奇跡のカレーのレシピ公開しちゃいます 以下略」

1)2)のどちらが検索意図に近いと思われるでしょうか。
言うまでもなく2)ですね。

なぜでは2)が「カレーライス レシピ」というキーワードを検索した場合の検索意図に近いと判別できるのでしょうか?
それは「共起語」というものが関係しています。

「カレーライス レシピ」というキーワードが含まれるページに特徴的に現れるキーワードがあります。
「インド」「スパイス」「ターメリック」「カレー粉」・・・といったキーワードですね。このようなキーワードは「カレーライス レシピ」というキーワードが含まれるページでは高い頻度で使われています。しかし、「カレーライス レシピ」というキーワードが含まれないページではあまり使われません。
このような「インド」「スパイス」「ターメリック」「カレー粉」といったキーワードを「共起語」といいます。

このように検索キーワードに対する共起語が数多く含まれているページは、検索キーワードに関連が深いと判断されています。これが共起語を評価するアルゴリズムなのです。

こういうことを聞くと、

「では文章の中に共起語を含めればいいのだな」

と思われるかもしれません。私が言いたいのは共起語を文章に含めろということではありません。共起語は専門的に詳しく書けば自然と文章中に含まれるようになるのです。上位に表示させたいキーワードについて、詳しく、より詳しく書くことが重要なのです。

3−3.ページの中の重要なキーワードに高い重み付けをする

3−3−1.titleタグ

titleタグはSEOの施策において最大の重要なポイントです。

皆さんは書店や図書館で本を選ぶときにどうやって書棚にある本を選ぶでしょうか?
まずは背表紙に書かれているタイトルを見て、概要を判断して候補を絞って初めて手に取るはずですよね。この本のタイトルに相当するものがtitleタグです。

titleタグに検索キーワードが入っているページが、まずは検索結果に表示される候補となるのです。titleタグに検索キーワードが入っていない場合でも検索上位に表示される場合もありますが、それは例外だと思って差し支えありません。
Googleは進化を続けていてtitleタグに検索キーワードが入っていなくても、内容が検索キーワードにマッチしていれば上位表示されるようにいずれはなるでしょう。しかしそれはわりと遠い未来の話になるでしょう。

titleタグに入っているキーワードは最も重い重み付けがなされていると覚えておいてください。

詳細記事:SEOの最重要技術「titleタグ」の設定ガイドライン

3−3−2.h1タグ

h1は最も重要な見出しであるため、この中に含まれるキーワードは重要なキーワードとして認識されます。
とはいえ、2015年現在においては重み付けとして大きなものではなくなっていますが、それでも重み付けがなされていることは間違いありません。

3−3−3.h2〜h6タグ

h2タグはページの中でh1に次ぐ大きい見出しです。
h1タグはページ内に通常は1つなので、h2タグがページ内の段落分けとして実質的に一番大きな見出しとなります。
h3以下はSEOの観点からは重要ではありません。しかし、ユーザーにわかりやすく伝えることを目的として設定すべきです。検索エンジンはユーザーがページを読むときと同じように内容を理解しようとします。その結果としてSEO的な効果が期待できるのです。

詳細記事:hnタグ(h1〜h6)の正しい考え方と使用方法

3−3−4.強調されている文字

strongタグ、emタグ、bタグ、iタグといった、文章中で目立たせたい指定がなされている部分に含まれているキーワードについて重み付けがなされます。
本来はstrongタグは論理的に重み付けをし、bタグは単に見た目だけを強調するものと定義されていますが、実際にはこの2つはほぼ同様にGoogleは解釈しています。

また、olタグ、liタグといった箇条書きの部分については、人間が見るときに重要な部分として認識します。Googleも同様に本文中の普通の文章よりも重要だと解釈します。

詳細記事:文字を強調するタグstrong・b・em・iの違いとSEO効果

3−4.キーワードの近接度

「カレーライス レシピ」というキーワードで上位表示されるであろうページは以下のどちらでしょうか?

1)秘伝のカレーライスレシピ。あの有名インド人シェフが公開。家で作ってみよう!
2)あのカレーライスが家で作れる!有名インド人シェフの秘伝のレシピ大公開。

原則論からは1)となります。2キーワード以上で検索される場合は、検索キーワードが出来る限り接近して文章中に存在している方が有利になります。キーワードの間の距離が離れれば離れるほど、キーワード同士の関連が少ない可能性が高まるからです。

例えばこんなケースです。

カレーライスを作ろうとした時の話です。3時間目の小学校の家庭科の授業のことなのですが、調理前に材料があるかどうかを確認したにもかかわらず、投入しようとした段になってカレー粉がないということが判明しました。
最初は一生懸命みんなで探したのですがみつかりません。先生が中村くんからカレーの匂いが漂ってくることに気が付きました。そこで先生が中村くんに「カレー粉、持ってない?」と聞いたところ、
「僕がカレー粉を食べました」と言い、みんなびっくり。
急遽レシピを変更することになりました。肉じゃがに予定変更です。

このような文章は「カレーライス レシピ」という2つのキーワードが入っているにもかかわらず、まったく検索したユーザーのニーズに合いません。キーワードが離れている場合はユーザーニーズに合わない可能性が高いのです。この種のユーザーのニーズに合わない可能性が高いページの検索順位を下げるためにキーワードの近接度が重要なのです。

3−5.情報が見つけにくいページやキーワードについて評価を下げる

ページの中に検索キーワードに関する情報があったとしても、該当の情報を見つけにくいページはユーザーの役に立ちにくいのです。
検索エンジンもこの点を考慮して、情報を見つけにくいページについては評価を下げるような配慮を行います。

3−5−1.インターステイシャル、過度の広告といったすぐに情報にたどり着けないページ

インターステイシャルとはページをみる前に、広告のポップアップを差し込む手法です。この広告をクリックするなり、×ボタンで閉じるなりしないと先に進めません。このような広告手法はユーザーの使い勝手を著しく損ねます。
また、ページ上部がほとんど広告で埋め尽くされているようなページも利便性が悪いものです。

このようなユーザーにとって使い勝手が悪いページに対して、評価を下げるアルゴリズムがあります。

3−5−2.初期状態で非表示状態になっている情報

タブで切り替えないと表示されない情報。
「続きを読む」というボタンを押さないと表示されない情報。

このように初期状態では表示されない部分にユーザーの必要とする情報がある場合です。
知りたい情報が隠されていてユーザーがたどり着けない可能性があります。このようなページを検索結果上位に表示させてしまうと、ページに来訪したものの結局知りたいことがわからないという事態が起こりえます。
そのため、この種の隠された部分に存在する情報には高い評価を与えないように配慮をします。

3−5−3.表示が遅いページ

表示が遅いページはユーザーにとって著しいストレスを与えます。そのため、表示の速度も順位計算の指標として含まれます。だから出来る限り表示速度を改善しましょうということです。

4.外部要因・内部要因以外のアルゴリズム

以下に記載するアルゴリズムはSEOを詳しく勉強した人以外は知らない人がほとんどです。
しかし、これらは検索エンジンから集客する上で非常に重要な要素です。これらを知らないとSEOにおいて決定的に不利なポジションに立たされてしまうことがあります。
また、逆にうまく活用すると競合サイトに対して大きく優位を築くこともできるので実践して欲しいポイントです。

4−1.時間的要因

4−1−1.QDF(Query deserves freshness)

「新鮮さを要求される話題について検索された場合は、新しく更新されたページが上位に表示される」

というアルゴリズムがあります。

例えば「陸上競技」と検索した場合は、Wikipediaなどの有名ページが通常は上位に表示されます。
ところが、オリンピックが始まったりすると、オリンピックの陸上競技の結果ページなどが一時的に上位表示されるようになります。

今現在、話題になっているキーワードについては、話題が盛り上がる重要な何かがあったと検索エンジンは判断します。
その場合、過去の情報は検索ニーズに合わないから、新しいページを優先的に上位表示させるのです。

このアルゴリズムを利用するには、たった今話題になっているホットなトピックについて、タイムリーに役に立つコンテンツをリリースすればいいのです(コンテンツはなんでもいいわけではなく、自分なりの考察や調査が必要です)。すると、かなり簡単に検索上位に表示されることが多いのです。

このようなケースで上位表示した場合は、検索数自体も非常に大きな数になっているので、検索結果への膨大な露出回数が期待できます。他の人のブログに引用されたり、さまざまなまとめで紹介されたりするかもしれません。
QDFを利用することは、多くのユーザーから求められている情報をタイムリーに提供するということで、知名度の向上にもつながりますし、外部施策として素晴らしい戦術であるといえます。

詳細:QDFで被リンクを増やす!旬の話題を活用するコンテンツ戦略とは

4−1−2.情報の新しさ

新しい情報があるページのほうが評価が高くなりやすいです。それはユーザーはより新しい情報が欲しいからです。
しかし、全てのWebサイトにおいて情報の新しさが必要なわけではありません。

例えば歴史的事実を扱ったようなページなどでは情報があまり古くならないからです。
その逆に速報性が必要なトピックを扱っている場合は更新頻度が問題になってきます。古い情報は役に立たないのです。これは情報の新しさの価値がトピックによって異なることを意味しています。

4−2.情報の多様性

4−2−1.検索意図が複数想定される場合

QDD(Query Deserves Diversity)と俗に呼ばれるアルゴリズムがあります。

「山田太郎」と検索する人のニーズは何でしょうか?

私の場合は野球漫画の主人公の山田太郎を思い浮かべますが、実在、非実在もふくめた様々な山田太郎が存在します。

「山田太郎」の検索結果には様々な山田太郎が表示されます。
漫画の登場人物・歌手・政治家・書類の書き方に現れる架空人物の例など、本当に色々な山田太郎さんが存在することがよくわかります。

検索キーワードに対して様々な話題がある場合、できる限り多くの話題について1ページ目に盛り込もうとしているのです。Googleはこれらの山田太郎のページを別の話題として認識しているということがわかるでしょう。
Googleは検索キーワードを単に文字の羅列ではなく、意味として捉えているのです。

さて、QDDを考えるならばどのような対策を行えばいいのでしょうか。

  • 自サイトのコンテンツを他サイトに転載させることを避ける。
    とある有名ブロガーがBLOGOSというブログのまとめサイトに転載させたところ、自分自身のブログへのSEOでのアクセスがほとんどなくなってしまったという事態になってしまったといいます。QDDと呼ばれるアルゴリズムの働きによって、同一の情報が検索結果に複数表示されないからです。
    このような事態は避けねばなりません。
  • オリジナリティの高いコンテンツを作成する。
    類似のコンテンツ、ありふれた内容のコンテンツではなくユニークなコンテンツを作りましょう。

と、いうことになります。

4−2−2.同一ドメインでの検索結果への表示件数制限

検索結果に同一のドメインからは多くのページが表示されないことはとても重要です。

同一のドメインからあまり多く検索結果に表示させてしまうと、検索結果の多様性が損なわれるとアルゴリズムで判断されます。2015年9月時点においてですが、検索上位には同一ドメインの表示は2ページ表示される時もありますが、原則的には1ページのみしか表示されません。

ここから導かれる結論としては、真剣にSEOで集客したいのであれば独自ドメインを使う必要があるということです。

例えば、あなたがアメブロを使っていたとします。アメブロは、多くの有名芸能人らが利用しており、全て同じドメインを利用しています。無名の一般人よりも、有名人が書いたブログの方が世間の評価だけではなく、検索エンジンからの評価も高いのが普通です。
あるキーワードについて、あなたが良い記事を書いたとしても、有名人が同じアメブロのドメインで記事を書いたとしたら、そのキーワードで検索しても有名人のブログが優先して表示される可能性が高いのです。
あなたがせっかく書いたページは同一アメブロ内にある有名人のページの影響で、検索結果に表示されなくなるかもしれません。

独自ドメインを使えばこのような事態を防ぐことができます。

5.最後に

今回はもっと様々なアルゴリズムについて書くことも考えたのですが、本質的かつ実務的に重要な項目について絞りました。

アルゴリズムは頻繁に更新されるため、覚えても意味がないというようなこともよく言われます。

確かに検索エンジンのアルゴリズムにだけ向き合って、ユーザーをなおざりにするような対策を行おうとすれば確かに頻繁に更新されるため覚えた知識はすぐに陳腐化して役に立たなくなるでしょう。

しかし、ここに記載したアルゴリズムは、ユーザーにとって役立つコンテンツとは何か?ということをコンピューターで判別できるように言い換えた表現であるといえます。それ故に今後も長い期間にわたり有用であり続けるであろうと考えられるのです。

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